白亜紀の後期に、カルノサウルスという恐竜がいました。学名は「肉食の竜」を意味しています。似た言葉にカーニバル(カルナバル)というのがあります。それは、日頃お世話になっている食肉に感謝をささげる西洋の祭り(謝肉祭)のことであります。カルノサウルスは肉が大好物だったのです。
このカルノサウルスの仲間に、スピノサウルスという変わった名前の恐竜がいました。スピノサウルスは全長が10メートル前後で、体重は6トン近くとされています。
この恐竜の背骨には、棘突起と呼ばれる、上に長く突き出た部分があり、最長のものでは、2メートル近くもあったようです。この骨の突起にちなんで、「突起竜」という意味を表す、スピノサウルスと名付けられたのです。
スピノサウルスは、活発に動き回る為に、日の出とともに帆に太陽熱を受けて、体温を上昇させます。これは、冬に自動車のエンジンを暖めてからスタートするのと同じ仕組みです。帆が吸熱装置と言うわけなのです。帆はまた、日中気温が高くなると、今度は放熱して、体温を下げる働きもしていました。
スピノサウルスは、どんな恐竜に対しても、情け容赦なく襲いかかり、その肉を食べていたと考えられています。また最近の研究では、魚食専門のワニに似た円錐形の歯を持っていることから、魚を捕らえて食べていた可能性が考えられると言われています。このスピノサウルスの化石は、アフリカ北部のエジプトやモロッコ、ニジェールに分布する、白亜紀後期の地層から発見されています。